上司部下対談 
事業部事業課

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事業部事業課の上司・部下のおふたりに、山口県土地改良事業団体連合会での仕事について語っていただきました。

事業部事業課 技師 來栖征嵩 写真

來栖 征嵩

事業部事業課 技師2020年入職

事業部次長 兼 事業部事業課長 時山健志 写真

時山 健志

事業部次長 兼 事業部事業課長1991年入職

この仕事で魅力的に感じるのはどのようなところでしょうか?

來栖

農家の方や自治体の職員の方々に対して間接的ですが、よい影響を与えられているのではないかと思えるところです。
農業施設の整備や農地の大区画化、水路の整備などを計画し、最終的にそれが実現されれば営農の効率化が図られることになります。また、耕作を行わなくなった方でも、整備事業を通じて認定農業者や法人へ農地の貸付を行うことができますので、耕作放棄地の低減にもつながるのではないかと考えています。
農業農村の発展をサポートできると感じられるのは魅力ですね。

時山

農業農村は食料の供給をはじめ、国土や環境の保全など国民にとって欠かせない多面的な役割を果たしてくれています。
ただ、高齢化や後継者不足、過疎化の進行など多くの課題を抱え、維持が難しくなっている地域があるのも事実です。
來栖さんが言うように生産性の向上に向けた農地整備など、農業農村づくりのお手伝いをしていることが実感できる仕事だと思います。

來栖

それに防災面でもお役に立てているのではないでしょうか。

時山

ため池の整備や管理のことですね。

來栖

山口県にはため池が約8,000ヶ所あり、全国では5番目に多く、なかには老朽化しているため池もあります。
もし、1つでも決壊すれば大きな被害につながるおそれがあります。
日頃からの整備など最悪の事態が起きないようにする事業の一端を担えていると考えれば、仕事に対する使命感や責任感も自然と大きくなってきます。

時山

災害といえば普段からの防災も大切ですが、梅雨や台風などで農地や水路が崩れるなど災害が発生したときの対応も、スピードが求められるから大変といえば大変ですね。

來栖

災害復旧は最優先になりますから、やはり大変です。
最近では、下関や周南、阿武町の災害復旧にあたりました。
動く範囲は県内全域にわたりますが、それは自分たちが頼りにされているということでもあると思いますので、これからも技術力を高めるなど、しっかり取り組んでいきたいと思っています。

対談風景

仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?

來栖

上司や先輩への相談や質問は早めにするようにしています。
というより、上司や先輩のみなさんがいつも話しかけてくれるおかげで、なにかあっても相談したり質問したりしやすいので、つい相談しているというほうがあっているかもしれません。

時山

一人で考え込まずに、早めに相談するのはいいことだと思いますよ。
來栖さんは入職して初めて設計に関わるようになったんだよね。
それが今ではかなりのことができるようになっているし、ほかの業務、たとえば先日の同行させてもらった完成検査でも説明はスムーズだったし、検査官からの質問にもしっかり答えていて、最後は検査官から褒められていたよね。
着実に成長しているのは、普段の頑張りに加えて上司や先輩へ相談しようという気持ちがあるからなんだろうね。

來栖

ありがとうございます。
時山次長も新人のころなど、やはり上司の方などに相談されることも多かったんですか?

時山

よく相談してましたよ。
たとえば、よく覚えているのは初めてほ場整備の実施計画の図面を作ったときのことで、まだCADのない時代でした。
手書きで図面を書くのですが、もともと三次元空間で考えるのが苦手で、なかなか作図が進まず悩んでいました。
そのときの上司が、とても見た目の怖い人だったんですが、相談したら快く手伝ってくれて、無事納期に間に合いました。
土連の仕事は個人営業的な色合いも強い面があるかもしれませんが、昔からチームとしてフォローし合う土壌はあったと思うよ。

來栖

時山次長も毎日スケジュールがびっしりだと思うのですが、私たち若手にも気をかけていてだけるのは、そうした経験があるからなんでしょうね。
部署の雰囲気が全体的に明るいのも次長の人柄あってのものだと思っているので、本当にすごいです。

時山

みんなが働きやすい環境を整えることは考えているつもりですが、ベテランも若手も明るいというか、たしかに仕事中もいろいろなところから話し声が聞こえてくるよね。
全員に必要な情報がすぐに正しく伝わることも大事なので、ただ黙々と働けばいいというのではなく、そういう雰囲気も必要だと思ってます。
それに、職場の中だけじゃなく、行政や土地改良区、農家の方々との関係性も忘れてはいけません。

來栖

たしかにそう思います。
私の場合、年上の方とお話をすることも多いので言葉遣いや態度など接し方には気をつけています。
なかでも特に意識しているのはあいさつですね。
第一印象にもつながりますので、あたりまえのことかもしれませんが、はっきりとした明るいあいさつを心がけるようにしています。

來栖征嵩 時山健志 業務風景 來栖征嵩 業務風景

失敗やミスの経験と学んだことを教えてください

來栖

入職2年目のときの話なのですが、納品するオリジナルデータを前日に間違って消してしまったことがありました。
上司と一緒にいろいろ考えながら作ったデータでしたので冷や汗どころではありませんでした。

來栖

先輩に相談したところ、「もしかしたらサーバーに自動バックアップデータが残っているかもしれないから、サーバーの管理者に聞いてみたら?」ということでした。
わらにもすがる思いで管理者に聞くとデータが残っていて、なんとか納品日に間に合わせることができました。
それ以来、バックアップデータはこまめに取るようになりました。

時山

それは焦っただろうね。
失敗は誰にでもありますが、大事なのは同じミスを繰り返さないということだよね。
だからこそ、原因と対応策はきちんと考えなければいけないですね。

來栖

はい。
そのとき、間違って消してしまったことは不注意でしたが、自分だけでなんとかしようとせずに、すぐに先輩に相談できたことはよかったと思います。

時山

この仕事に限ったことではないかもしれないですが、いろいろな場面で信頼関係が大切になってきます。
納期や工期、打合せ時間など約束を守ること。
そして成果品に絶対ミスがないことはこれからも厳守してください。
今後、來栖さんには若手のリーダー格としてもっと知見を広め、積極的に資格を取得していってほしいと思っています。
私たちの仕事は直接なことより間接なことの方が多いかもしれませんが、農家のみなさんのお役に立てるよう、いろいろなことにチャレンジしてもらいたいと思っています。

來栖征嵩  時山健志 写真