プロの技を次世代へ!土地改良のエキスパートが若年職員のために実務研修会を実施しました
11月28日(金)、若年職員を対象に、県と当会合同による研修会を開催しました。
土地改良専門技術者は、農用地の改良、開発、保全又は集団化に関する専門的知識を有する技術者で、長年蓄積してきた知識を若手に継承する研修として開催されました。
今回参加者は、5つのテーマから希望する研修を選択しました。
研修の状況写真と研修を受講した若年職員の感想と共に各研修を紹介していきます。
①業務成果品チェック
ほ場整備とため池整備の業務成果品チェックにおけるポイントを学びました。

業務成果品チェック
手引きや指針なども活用しながら、何を見たらよいのかというところを分かりやすく教えていただきました。
②ため池の構造計算
ため池の土質、計算基礎、堤体構造、ため池設計を学びました。

ため池の構造計算
ため池の基礎知識や設計における基本的な考え方から学ぶことができ、細かい設計の意義、何のための設計かを改めて考えるきっかけとなりました。
また、設計の意義を理解するため、過去の施工における失敗例などを参考にする重要さも学びました。
設計指針はあくまで指針であり明確な基準ではないことなども踏まえ、指針の意図を理解した適切な設計を出来るよう心がけていきたいと思います。
③土地改良事業の流れ
ほ場整備事業の流れを学んだあと、現地を見学し、色鉛筆を使ってほ場整備の構想図を作成しました。

土地改良事業の流れ

土地改良事業の流れ(参加者が作成したほ場整備の構想図)
本研修で初めて構想図を作成したため、難しい部分も多くありましたが、とても勉強になりました。
今回得た知識を少しでも今後の業務に活かしていけるよう、努めて参ります。
④ほ場整備の基礎
水理計算や各施設の設計、3次元設計の利点のほか、現場を確認し、ほ場整備の基礎となる設計業務について学びました。

ほ場整備の基礎
今回の研修を受け、これまで携わっていなかった設計業務について触れることができ、ほ場整備の基礎的な考え方について理解を深めることができました。
また、手引き等の仕様書に盲目的に準ずるだけではなく、地域の実情やほ場整備後の維持管理のために、適切な手法を取り入れることが重要であるということを今後の業務に活かしていきたいと思います。
⑤ 監督・説明・交渉
監督を行う上での留意点、地元の方への説明の仕方、交渉を行う上での心構えなどを学びました。

監督・説明・交渉
監督を行う上で、工事の安全管理は特に注意する必要があると感じました。
工事現場が常に安全な状態にあるかや事故ゼロの意識を持っているかなど細心の注意が必要であることを学びました。
地元の方への説明の仕方や交渉については、専門用語やカタカナ言葉などを使わずに、参加者に理解しやすいような言葉選びをする必要があることを学びました。
今回の研修では、普段は聞けないような現場での経験談や実践的なアドバイスなどが多く大変貴重な機会となりました。
若年職員のレベルアップのため、今後も研修を行っていきます。